診療内容

診断

当院では、マンモグラフィや乳房超音波を用いて乳房を検査します。病変が確認された場合は、良性悪性を判断するため細胞診や針生検を行うこともあります。必要に応じて、乳房造影MRIの検査は提携先にご紹介します。特に診断が難しい場合や、MRIガイド下生検が必要な際には、獨協医科大学埼玉医療センターの放射線診断科 久保田一徳教授や、東京科学大学の放射線診断科 藤岡友之准教授に診断をお願いしております。

  • マンモグラフィマンモグラフィ
    (AMULET Innovality;高画質で低線量を両立した機種です。圧迫時間が短くなる機能を搭載し、痛みを軽減します。)
  • 超音波装置超音波装置
    (ARIETTA 650 DeepInsight;組織の硬さをリアルタイムに描出するエラストグラフィを搭載しています)

手術

局所麻酔を使用した入院不要の手術は当院で行います。全身麻酔が必要な手術に関しては、さいたま市民医療センターに入院していただき、院長が出向いて手術を行います。他院へのご紹介も可能で、術後のフォローアップは当院で行うことができます。

薬物療法

当院では、一部の化学療法やホルモン療法のほか、抗HER2薬(ハーセプチンやフェスゴ)の投与、CDK4/6阻害剤(イブランスなど)、TS-1、カペシタビン(ゼローダ)、PARP阻害剤(リムパーザなど)の処方を行っています。さらに、骨転移に対しては、ゾメタやランマークの投与も可能です。

検診

当院では、さいたま市の乳がん検診や自費による乳がん検診を実施しています。

さいたま市乳がん検診

さいたま市にお住まいの40歳以上の女性を対象に、2年ごとに乳がん検診を行っています。検診内容は、視触診とマンモグラフィ検査を同日に実施します。

マンモグラフィ検査の結果は、医師会での二次読影後にお伝えいたします。結果説明のために再度ご来院いただく必要があります。ご了承ください。

定期的な検診は早期発見につながり、安心をもたらします。ぜひご活用ください。

4月下旬より3月中旬までほぼ1年中受け付けています。
乳がん検診とブレスト・アウェアネス»
がん検診・成人の健康診査等について»

自費検診

症状のない方を対象に、乳がんの早期発見を目的とした自費検診を行っています。検診内容は、視触診、乳房超音波検査、マンモグラフィを含み、超音波のみの検査も可能です。検査後、同日に結果をご説明いたします。

以下のような方には、症状がなくても1年に1度の定期検診をお勧めします。

  • 家族に乳がん、卵巣がん、膵がん、前立腺がんを患った方がいる
  • 婦人科でホルモン療法を受けている方

また、肥満、糖尿病、良性乳腺疾患と診断されたことがある方も、乳がん発症リスクが高いことが知られています。

定期的な検診が安心につながりますので、ぜひお気軽にご相談ください
乳がん検診に関するQ&A»

セカンドオピニオン

乳がんを含む乳腺疾患に関するセカンドオピニオンを承ります。

1回あたり30分22,000円(税込)

なるべく紹介状、画像(CD-ROM)、画像レポートをご持参ください。
紹介状なしでも可能ですが、内容によってはお受けできない場合があります。
メールでのやり取りが必須になりますので、ご了承ください。
オンラインも適宜対応いたします。
詳細はTELにてお問合せください。

診療時間

休診日木・土曜午後・日・祝日
第4月曜午後(月により変更の可能性あり)に女性形成外科専門医による診療
日・祝
午前 9:00~12:00 小田 小田 - 小田 -
午後 3:00~6:30 小田 小田 小田 - 小田 - -

電話にて予約を承ります。
電話 048-833-3355

診療の流れ

受診時にお持ち頂く持ち物

  • 診察券
  • 健康保険証もしくはマイナンバーカード(マイナ保険証)
  • さいたま市乳がん検診の方は、「がん検診等のご案内」はがき

予約からお会計まで

  1. 予約
  2. 受付
  3. 更衣
  4. 検査
  5. 結果説明
  6. 会計

予約

当クリニックは予約制です。電話予約にてお願いします。

電話予約

048-833-3355

受付

初めての方

お持ちいただくもの

  • 保険証
  • 可能であれば、他の医療機関での検査結果もご持参ください。
再診の方

お持ちいただくもの

  • 保険証(毎月初め)
  • 診察券

初診の方には、問診票をご記入いただきます。事前にダウンロードしてご記入も可能です。

問診票ダウンロード

更衣

更衣室にて上半身のみ検査着にお着替えいただきます。また、鍵付きロッカーも完備しております。お着替えが終わりましたら、中待合の椅子でお待ちください。順番にお名前をお呼びいたします。

検査

視触診、マンモグラフィ、超音波検査を行います。

マンモグラフィ:女性の放射線技師が担当します。2方向(縦・横)で左右各1枚ずつ、計4枚を撮影します。痛みが強い場合は遠慮なく技師にお伝えください。

超音波検査:診察室で検査着を脱いで、診察台に横になって頂きます。
医師が乳房全体と脇を触ってしこりや皮膚の異常、乳頭分泌がないか調べます。
続いて乳房にゼリーを塗り、専用の器具を皮膚に当てて超音波検査を行います。
痛みを伴いませんのでご安心ください。

結果説明

検査後に対面で結果を説明いたします。追加検査が必要な場合は引き続きご案内します。

会計

診察終了後は更衣室で私服にお着替えいただきます。会計は現金でのお支払いとなります。

さいたま市乳がん検診
1,000円
健康保険3割負担
3,000~7,000円
自費による検診
10,000~15,000円

腫瘍が見つかり、細胞診や組織検査が必要となった場合は、追加費用が発生しますが、これらの検査も保険診療で対応いたしますので、ご安心ください。

会計が済みましたら「乳がん検診」は終了です。

乳腺における吸引式組織生検

乳腺における吸引式組織生検

当クリニックでは、乳がんの診断精度を高め、将来的な治療方針の決定にも役立てるため、画像所見に応じて「吸引式組織生検(VAB:Vacuum Assisted Biopsy)」を使用しています。

VABは、専用の針を用いて乳腺腫瘍組織を吸引しながら採取する検査で、従来のコア針生検(CNB)に比べて、一度により多くの組織を採取できるのが特徴です。

2024年の国内研究では、針の太さが同じ1.6mmであっても、VABでは1サンプルあたり平均78.6mg、CNBでは26.2mgと、VABが約3倍の組織量を得られることが示されました¹)。また、2023年の別の研究では、2mmのVABがCNBよりも有意に多くの組織を採取できることが示されており、とくに「しこり認めない病変(非腫瘤性病変)」の診断においても優れていると報告されています²)。また採取した検体を撮影することで石灰化を確認できますので、しこりを認めないような石灰化のみの病変などの採取に適しています。

このように十分な量の質の高い組織を採取することで、ホルモン受容体やHER2の評価、将来的な遺伝子解析などが可能となり、より精密で個別化された治療(プレシジョン・メディスン)へとつながります。とくに、術前や化学療法前に適切な組織を確保しておくことは、治療戦略を立てるうえで非常に重要です。

検査は局所麻酔で行い、傷跡も小さく目立ちにくいため、身体への負担は最小限です。CNBのように何度も針を刺す必要がなく、麻酔の方法も工夫しており、痛みに配慮した検査を心がけていますので、安心して受けていただけます。

費用は3割負担でトータル25,000円前後です。日帰り手術に該当するため、ご加入の医療保険の種類によっては保障の対象となる場合があります。詳しくは各保険会社にお問い合わせください。

1)https://link.springer.com/article/10.1007/s10396-024-01482-4
2)https://link.springer.com/article/10.1007/s10396-022-01279-3

  • 吸引式組織生検1
  • 吸引式組織生検2
  • 吸引式組織生検3
  • 吸引式組織生検4

形成外科専門医による診療を開始します(2025年6月より)

2025年6月23日より、第4月曜午後(月により変更の可能性あり)に形成外科・美容外科の女性専門医による月1回の診療を開始いたします。
乳腺クリニックには、乳がん術後の乳房再建、陥没乳頭、傷跡のケア、腋臭症、乳房付近の皮膚腫瘍、眼瞼下垂症など、美容医療など形成外科的なご相談も多く寄せられています。

担当医は、東京医科歯科大学(現:東京科学大学)形成・美容外科講師を経て、現在は恵比寿ウェストヒルズクリニックで診療を行っており、長年の経験と高い専門性を有しています。日本形成外科学会指導医・専門医、日本頭蓋顎顔面外科学会専門医など多数の資格を持ち、乳房に関する形成外科治療にも精通しています。

女性医師による丁寧な診察をご希望の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
※完全予約制です。ご希望の方はお電話にてお問い合わせください。

植村 法子
植村 法子

経歴

2001年
東京医科歯科大学(現:東京科学大学)医学部医学科卒業
同附属病院 研修医
2014年
東京医科歯科大学病院 形成・美容外科 助教
2023年
東京医科歯科大学病院 形成・美容外科 講師
2025年
医療法人恵西会 恵比寿ウエストヒルズクリニック 形成外科

資格

  • 医学博士(医学:東京医科歯科大学大学院)
  • 日本形成外科学会認定指導医、専門医
  • 日本頭蓋顎顔面外科学会専門医
  • 日本創傷外科学会専門医
  • 日本オンコプラスティックサージェリー学会 乳房再建用エキスパンダー/インプラント責任医師
  • 日本形成外科学会 乳房増大エキスパンダー及びインプラント実施医師

診療内容

乳房再建、傷跡のケア、陥没乳頭、腋臭症、皮膚腫瘍、眼瞼下垂症や美容医療のご相談を承ります。内容によって他院をご紹介することがあります。